2019すばるクリティーク賞決定



 2019すばるクリティーク賞の受賞作が赤井浩太氏の「日本語ラップfeat.平岡正明」に決まりました(「すばる」2019年2月号)。
 現代の日本語ラップ谷川雁平岡正明の系譜の中で読むという論争的批評であると同時に、仮借なき現実批判が自らの身体へも転じていく自己破壊的(超越論的)な批評でもある(と、僕は読みました)。日本語ラップを知らない人が読んでも、新しい感覚が開かれるのではないか。僕自身も、フリーター論で実質的にデビューした時の初志を鈍い痛みとともに思い出しました。昨年の近本洋一氏に続き、新しい才能との出会いの場になりました。感謝と祝福を。
 大澤信亮杉田俊介浜崎洋介中島岳志の選考座談会も掲載されています。
 2020年のすばるクリティーク賞の募集もすでにはじまりました。3年目です。4年目があるかわかりません。志ある新しい批評家との出会いを待っています。
 なお同号にて、安藤礼二氏の大著『大拙』の書評を書いています。こちらもよろしければ。


http://subaru.shueisha.co.jp/critique/history/