空きスペースの有効活用と連携など・・

 ある当事者。2年前からの付き合い。定期的なサイクルで動きが激しくなり、家族のアパートにいられなくなってしまう。フリーの宿泊サポートを毎月使う。ショートは緊急枠では取りにくい。川崎市には、ショート以外に、公的な宿泊対応の制度がひとつもない(生保世帯への「他人介護料制度」はべつ、例えば誰かの家で本人に対応してもお金がもらえる)。昼間の作業所以外の時間帯では、夜と土日が問題。「居場所」がない。本当に、単純に不穏時の居場所の問題だけなのだった(あと、場所をつなぐ送迎の問題)。いくら騒音を出しても近所迷惑にならないある種のシェルター的な場があれば。自由に使えれば。しかし、これが思いのほか難しい。それだけの問題が、家族との在宅生活を危機に追い込む。
 もちろん、場所が確保されても、結局は本人や家族はその不穏時にはあちこちたらい回し、昼も夜も、移民のように市内を点々とする。仕事や家事などの合間。そういう過酷な生活が身近に、近隣にあり、いくらでもある。生活ゾーンの分断。そんなありふれた事実への驚異。


 ・・と思っていたが、あるデイサービス施設が、土日にスペースを全面開放してくれることに(しかも、電気代=クーラー代の実費だけで、無料)。なんということ。すばらしくありがたい。
 空き時間に空きスペースを開放することなんて、一見簡単に思えるかもしらんけど、少なくとも川崎市では殆どの事業体では実施不可能。責任問題。特に大きい社会福祉法人はそう。来年以降のタイムケア事業とも関わるが、新しいハコ型施設を建設するのはお金もかかるし、なら空きスペースを有効に、フルに活用できないか。デイサービス(あと川崎市では「活動ホーム」)なら、夕方以降、それに大体土日は未使用なはず。緊急避難用の宿泊にも使いたい。ある活動ホームでは年に数回のお泊り会を実施しているらしいから、無茶ではない。
 ・・などと、ちょっと期待。今後、流れが進めば。
 つきまとうのは、責任問題。本人のケガや設備破損その他。これをどう連携して超えるか。相互の信頼関係しかないのか。
 タイムケアは養護学校その他の空きスペースの開放をうたい(特に事業所の用件として土日対応を基本とする)、しかも他の事業との併用も可能と現時点では言われているから、突破口となるか。ここから切り崩せないか。するとNPO法人などと学校・養護学校の連携だけでなく、成人通所施設との連携がやはり大事。今から。ともかく、児童・学齢期の、放課後と土日。最大のポイントの一つ。あと学校送迎もだが。