脱落復帰問題(2)

 上山さんが議論を精力的にひろげている。
 http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/

 ぼくは「脱落復帰」の問題を特に短期間では考えない。もちろん一時期のキャンペーン(没入が覚めれば冷却するタイプの)とも考えない。とどまってその周囲で延々と考え続けるブラックホール的問題の一つだと考える。というか、3年程かけてフリーター論を書き次ぐ過程から、そして上山さん他との対話を重ねる中から、「脱落復帰」の問いはゆっくりと析出されて来たもの(の一つ)だから。その上で、個別にそれを問い直す作業にも着手したい。つまり「野宿者はなぜ野宿者から抜け出しにくいのか」「ひきこもりはなぜひきこもりから抜け出しにくいのか」「フリーターはなぜフリーターから抜け出しにくいのか」等など……。もちろんその先で、生活の「問い」は各人が個人ごとに背負う他ないものだけど。問いはアチラコチラと行きつ戻りつする。その中で螺旋状に問いと実践が深まっていく。