施設入所者が日中、他施設に通えるか、の続報



 連日むしあつい。移動介護が続く。本日は踊り子号で小田原まで。


 施設入所者が、これからは、日中活動の場として、通所施設を使えるようになる、という話はどうなったんだろう、と気になっていた。昨年10月にグランドデザイン案が出てきた時の目玉の一つだったと思うけど、最近は、あまりこの話がすすんでいない気がしたから*1
 もちろん、通所施設へ通えるようになったからといってそれが完全な「移動の自由」ではないけど、それに施設の選択肢なんてない/送迎も大変な地方の市町村ほど制約は大きいだろうけど、本当にこれが実現すれば、けっこう大きな一歩という気が素朴にする。
 今日、ある入所施設の職員に聞いたら、このはなしは具体化する可能性がありそう、とのこと。しかも、当初懸念された「同じ施設の建物の中を、ひるまは1Fのデイ、よるは2Fの入所」というたらい回しタイプではなく、ちゃんと、その入所施設から別の通所施設に日中活動に行く、ということが可能になるかも、という。


 とはいえ、グランドデザインは全てにおいて生々しい「お金」の問題が関わるわけで、施設入所者の日中通所のはなしだけは当事者の「社会参加」「移動の自由」のために、のはずはまずない。すると、送迎ぶぶんをさしひいても、入所施設の昼間の人件費その他よりも、通所先にかよってもらったほうが安くすむ、ということなんだろうか。
 この話がすすむと、逆に入所施設内の職員体制の空洞化に拍車をかける第一歩になっていく、という面もあるのかな。
 その辺の財政リアリズム(打算)の面もふくめ、入所施設の知人たちの顔がフラッシュしてゆくのだった。

*1:川崎市では、施設入所者が使える外出サポートの制度は、ない(除く・一部の福祉送迎)。ガイドヘルパーも使えない。ちなみに、ほとんどボラといっていい「川崎市障害児者サポート施行事業」(委託先・NPO法人わになろう会)は、制度外の学校送迎・見守りなどを認める事業としてこの5月から始まったが、これが施設入所者でも使える可能性がわずかにある。