http://www.hajou.org/hajou/cm68/cm68paper.pdf(2004年で祭りは終った)
http://www.hirokiazuma.com/blog/(情報自由論出版中止について)


 知的教養の違いは全く度外視すれば、くだらないお祭り騒ぎとその後の弛緩・迷走・停滞、は全然他人事ではなく、しかも問題は、また時期が来れば別の「お祭り」に没入しそうな、そういうジャパンな心性にあるのだけれど、これも完全に人事ではなく、やりきれない。この地点からふりかえると、近年の東浩紀の多ジャンル・多ツールにまたがる試みは、真の多元性ではなく、(大塚英志よりも福田和也を想起させる)動物的反応と「あれもこれも」にすぎなかったと見え、これらの膨大な文章量を残した迷走がこの先に何か本当の未来をひらく助走なのか否か、疑わしさの方がいやます。東さん本人は否定的だけど『情報自由論』は立派な文章だと思い、またそれを書籍ではなくネット上で無料公開するのも本の内容に見合った試みかもしれず、「教科書」として便利に使えばいいと思います。