介護労働者と外国人労働者



 何人かが紹介している記事。


「海を渡ってくる看護師・介護士」(色平哲郎)
http://www.yorozubp.com/0507/050715.htm


 id:matsuiismさん他が言うように、外国人労働者への視点を抜きに、日本型フリーター労働者の現状は考えぬけない。ぼくらは今から、「外国人労働者」の存在について感覚を鍛えておいた方がいい。過去と未来を学んだ方がいい。
 介護労働者の現場はその波打ち際、フロンティアの一つだ。障害者にやさしい支援者が、外国人労働者にきびしいでは、やりきれない(寛容と排除のスムースな両立は、福祉型暴力のありふれたタイプ)。その逆も。第三世界の外国人への切実で継続的な関心と友愛が、国内の介護労働者が置かれた矛盾状況を盲点化する、君達はまだマシじゃないか、云々。


 介護労働者の中にも、おおざっぱに公務員型介護労働者/フリーター型介護労働者、の二極がある。これに「生活費不要型」の介護労働者が置かれた矛盾=ねじれがあり(パート的/協同組合的な仕事に携わる他なかった歴史性)、これに更に外国籍介護労働者の置かれた矛盾=ねじれが加わる。ねじれにねじれが多重に重なる。
 グランドデザイン・自立支援法と共に日本の福祉労働状況の再編=リストラが始まり、あぐらをかいた大規模法人が民営化等を経て既得権を失い、多角型小規模法人が活動しやすい状況になる、という予測も一方にあるが、それが既得権益の弱毒化と真の能力主義の肯定につながるのか(でもこのリバタリアンの原則ですら真の平等のためには不十分だが)、別の形の不自然な二極化へつながるのか――、
 まだまだ不透明で、未来は見えない。