水沢の知的障害者入所施設

 川崎市の障害者福祉に関して、現在一番大きな焦点の一つが、宮前区・水沢に出来る予定の知的障害者の入所更正施設。2006年内に完成予定とされる。
 5年位前の情報だと思うが、以下を参照→(http://homepage2.nifty.com/plaza-k/theme/mizusawa.htm)。
 重心施設ソレイユ川崎と同じく、広島の三篠会(みささかい・社会福祉法人)が運営を委託された。
 川崎市の場合、入所施設運営には、国基準に対して30%の補助金が出ている。
 が、水沢の施設は、この補助金部分なしでも施設運営をしていけるような人員体制になるらしい。
 そうすると、19人三交代制で、夜間は80名を4人の職員で介護する、という形になるようだ。


 水沢の施設のことは、柿生学園(川崎市社会福祉事業団http://www.kfj.or.jp/)や授産学園(社会福祉法人セイワ)など、川崎市の他の知的障害者入所更正施設の今後のあり方とも、関係してくるだろう。というか、「川崎市の入所施設」ぜんたいのこと――そして入所施設が今後本当に「3年での通過型」になるのだとすれば、入所施設を出て地域へ出るための居住の場、グループホームの適正な増築のこと――をきちんと考えないと、水沢の入所施設の位置づけもわからない。


 久しくストップしていた検討委員会が、今月10日に再び開かれた。来月も開催されるらしい。参加した何人かの関係者から、話はあれこれ聞いた。でもどの程度を公開的に議論していいのか、正直今は分からない。
 しかし、いずれにせよ、この問題を《検討》すべきは、知的障害の当事者の人と、少なくとも当事者の家族だ、という点だけは絶対に確実だ。しかし、このことを議論し吟味するだけの十分なポテンシャルを持つ当事者会・親の会は、ぼくの目に入る限りでは、今の所川崎市にはない(「手をつなぐ育成会」とも関係の深い「地福協=財団法人川崎市心身障害者地域福祉協会」(http://www3.ocn.ne.jp/~chifuku/)は、行政が唯一公式に認める団体なのだが、・・・)。一番いやなのが、どちらに転ぶとしても、十分な議論や内容の検討がないまま、曖昧になし崩しにことが進んでいくことなのだが・・。
 すると・・。*1
 (この項も続く・・)

*1:入所施設の是非はどうよ?完全に無くした方がいいんじゃなかったの?と聞かれて、ぼくの中にまだはっきりした感触が腑に落ちていない、と気付く。ただ、ある人の次の言葉が腑に落ちた――「入所施設は、家族にとっては必要悪、当事者にとっては絶対悪」。事実、施設入所者の99%が、施設から出られるなら出たい、と答えている(調査ソースはどこだっけ?)。このポイントから考えないといけない。